相続 岐阜|きずな支援センター

当センターは、遺言・相続・事業承継を目的とした、弁護士事務所と税理士事務所の共同センターです。  

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債務

税務調査は一日だけじゃない!④

事前調査・事後調査

税務調査には、実地調査以外に事前調査と事後調査があります。

 

大口資産家の場合、過去の確定申告書、確定申告書に添付して提出した財産及び債務の明細書、不動産売買の状況など、故人の生前の資産に関するものが「資産箋」として保存されています。

この中には、金融機関に対する残高照会の回答も入っており、これらの資料と申告内容とをチェックし、疑問点を整理して実地調査を行うのです。

 

実地調査が終わればそれで税務調査が終了したわけではありません。

 

実地調査で疑問が残った点、確認できなかった点等について事後調査を行います。

銀行などに対する調査も事前調査の場合は文書で問い合わせるケースが多いのですが、事後調査では実際に銀行を訪問し、銀行で保管されているマイクロフィルム(預金の動きをフィルムで保存してある)や伝票を見ることで資金の流れを確認します。

事後調査期間中、税理士との間でやりとりがあり、最後に当初から故人の財産であると確信したものについて「修正申告をしてください」ということになります。

 

事後調査は数ヶ月にものぼることもあります。修正に応じない時は更正してきます。

(続きは次回)

相続税のかからない財産だってある!⑤

債務控除③

債務控除できる葬式費用には次のようなものがあります。

通夜費用(飲食代を含む)、葬儀・告別式の費用、葬儀会場借上費用、出棺費用、火葬費用、読経料や御布施等々。

これらの費用のなかには、領収書が発行されなかったり、もらえなかったりするものがありますが、常識の範囲内であれば認められますので、メモにより金額を残しておきましょう。

一方、香典返し費用、墓地、仏壇購入にかかる未払金、法会(初七日、四十九日等)の費用や海外にいる相続人の帰国費用などは控除することができません。

まとめ

差し引けるもの
住宅ローンなどの借入金、金融機関への債務
クレジットローンなどの各種の未払い債務
事業上の買掛金、未払い金など
生前の医療費、入院費など

死亡した人のその年の所得税
納期限が未到来の死亡年分の固定資産税・住民税など
葬式費用の一部
差し引けないもの 墓地や仏壇などの非課税財産の未払債務

 

相続税のかからない財産だってある!③

債務控除①

借金があると相続税が軽くなる。

これは相続税に「債務控除」と呼ばれる課税の仕組みがあるからです。

相続では、「借金も財産のうち」です。

ありがたくない財産ですが、亡くなった人に債務があれば、相続の放棄をしない限り、相続人が負担しなければなりません。

そこで、相続税では、負担した借金は相続財産から差し引くことにしています。

 

ではどんな債務が控除されるのでしょうか。

住宅ローンなどの金融機関からの借入金、クレジットカードで買い物をしたときの未払分、個人で事業をしていた人には、買掛金や経費の未払金もあるでしょう。

まだまだあります。

死亡時に残っていた債務で、相続後に相続人が弁済するものはすべて控除の対象となりますから、亡くなる前の医療費や入院費で相続後に支払ったものも差し引かれます。

 

実際に相続があったらよく調べてください。

ひょっとしたら、柳ヶ瀬のクラブに多額の飲み代のツケも・・・。

(続きは次回)

相続税のかからない財産だってある!①

非課税財産と債務控除

相続または遺贈(死因贈与を含む)により財産を取得した者は、取得財産の合計額が基礎控除額を超える場合には相続税を納めることになります。

この場合において、一定のものは非課税財産として取得した財産から除外するとともに、確実と認められる債務は取得財産の金額から控除します。

 

課税対象から除かれる7種類の財産は次の7つです。

 

①皇室経済法の規定により、皇嗣が継承する物

②墓所、霊廟、祭具など

③一定の要件に該当する公益事業者が取得した公益事業用財産

④心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の受給権

⑤相続人の取得した生命保険金等で法定相続人一人あたり500万円で計算した金額

⑥相続人の取得した死亡退職金を法定相続人一人あたり500万円で計算した金額

⑦相続財産を国や特定の公益法人に寄付した場合の寄付財産

(続きは次回)