税務署はどんなところから調べる?
大口資産家という言葉があります。
税務署ごとにその基準は違いますが固定資産税の額や保有している不動産の面積、不動産収入などを基にしてリストアップして資料を収集しています。
「資料箋」といわれるもので、過去の確定申告書や源泉徴収票をはじめ、登記関係書類、高級外車の購入、内縁関係にあった女性や元従業員からの「タレ込み情報」など、種々の資料が綴じられており、40cm以上の厚さになることもあります。
登記関係書類は資料箋の中でも重要なものの一つです。
税務署は所轄内にある法務局を法定的に、誰から誰に、いつ、どういう原因で不動産を移動したのか等、登記の動きを把握しています。
ここで把握された資料は、当事者の所轄の税務署に送付された各人別に保管されます。
これが登記に関する資料箋になります。
この資料だけでは、その不動産の価額や資金調達方法は把握できません。
税務署は不動産を購入した人宛に「お買いになった資産の買入れ価額などについてのお尋ね」を発送して、その資金の出所等を把握します。
不動産を売却した人についてはその記録が残りますから、譲渡所得の申告の有無の確認とともに相続のときにその資金使途の調査があり、説明を求められることになります。
売却時期と同時期に家族名義で多額の預金が作成されていれば、その原資は当然推測がつくわけです。