何年前まで調べられるのか?
大口資産家の調査の場合は、相当以前からの古い資料も残っています。
時効の関係から7年ということもありますが、通常は5年前まではさかのぼって調べられます。
それでは7年前以前から奥様名義または家族名義の預金になっていれば、それは立派に贈与の時効が成立しているといえるかどうか、残念ながらそうもいきません。
問題は本当に贈与があったのかどうかという事実確認です。
たとえば確かに奥様名義の預金が10年前からあったとしても、出し入れの管理は、奥様ではなく本人がやっていたとすれば、実際は贈与されたのではなく、単なる名義が奥様になっていたということにすぎません。
子供や孫の名義の預金も当然のこと、「贈与された事実」があったどうかがポイントになるのです。
したがって、何年か前から名義が本人以外のものになっていたとしても、贈与の事実確認が重要で、贈与税の申告がされていたかどうかが重要なポイントになります。
(続きは次回)